【酸性雨】広がる影響と深刻な被害。あなたはどう対策しますか?
その名の通り、降った場所を溶かしてしまう「酸性雨」
あなたは、この酸性雨がどのように発生し、またどのような被害を与えているのか知っていますか?
今日は、酸性雨についてご紹介します。
もくじ:
そもそも酸性雨とは
酸性雨とは、雨を降らす雲に酸性の物質が混ざることで発生する雨のことです。
「pH(酸性やアルカリ性の濃さを示す値)」が5.6以下の雨を指します。
日本に降る酸性雨は、醤油と同じくらいの酸性の強さです。
ちなみに、酸性が濃くなるほど「酸っぱく」なります。
本来、雨は「中性」でないといけません。
酸性やアルカリ性の物質は物を溶かすという性質を持っているためです。
そのため、酸性雨が降ると、降った地域の生物や人工物に大きな悪影響を与えてしまうのです。
では、酸性雨の成分について、詳しく見ていきましょう。
酸性雨は何でできている?
酸性雨の主な成分は、
- 水(H2O)
- 二酸化硫黄(SO2)
- 窒素酸化物(NOx)
この3つです。
水が雨粒になります。
そして、赤文字の二酸化硫黄と窒素酸化物が酸性の物質です。これらが雲の雨粒と混ざることで酸性雨ができる、という仕組みです。
酸性雨の原因
基本的な成分が分かったところで、次は酸性雨が発生する原因をみていきましょう。
酸性雨が発生する順序:
- 工場や自動車などから酸性の物質(二酸化硫黄・窒素酸化物など)が発生
- 物質が上空で硫酸・硝酸などの物質に変化する
- これらが雨とまざり、酸性雨が降る
酸性雨はこのようにして発生します。
主に火山活動や工場の排気に含まれる物質が原因となっているのが分かりますね。
酸性雨が自然に及ぼす影響
酸性雨が降ると、次のような影響がでることが分かっています。
- 一部の建物や銅像などが溶ける
- 木や植物が枯れる
- 川や海の水も酸性になる
- 農産物が枯れる
- 土が酸性になる
- 陸上や水中の生物が死滅することがある
- 人が酸性の水や食べ物を食べてしまう
このように、大変多くの問題が生まれます。
木や植物が枯れると、光合成ができなくなってしまい、地球温暖化の原因になってしまいます。
また、先ほど挙げた図のように、環境だけでなく、人にも被害が及びます。
水や農産物が、酸性になって人にもダメージを与えてしまうのです。
酸性雨を出さないために「あなたが」できること
では、そんな被害の大きい酸性雨を止めるためにできることは何でしょうか?
それは、
- ガソリン自動車
- 飛行機
- バス
- 新幹線
- 電車
これらの酸性物質を出す乗り物をなるべく使わないことです。
赤文字の乗り物は、直接物質を排出します。
また、青文字の乗り物は電気で動きますが、
発電所で発電した電気を使っています。
この電気をつくるときに、酸性の物質が発生しているのです。
以上の理由から、移動はなるべく徒歩や自転車で行いましょう。
運動にもなるのでおすすめです。
また、工場の排気も原因となっているので、
酸性の物質が発生しないクリーンな工場設備を整えることも有効な手段になります。
まとめ
あなたが思っている以上に、酸性雨は地球の健康をおびやかしています。
そしてそれは、いつかあなたの元にも被害が出てきます。
おいしい食べ物を食べるために。
おいしい水を飲むために。
そして、これからの地球に笑顔をもたらすために。
ちょこっとエコな生活をしてみませんか?
今見つめるべき環境問題#6~2020/12/20~
【参考文献・サイト】